気になっていた吉尾温泉高野屋旅館、人吉からの帰り道に立ち寄ってみました。商売っ気なしの玄関先、「温泉はいれますか?」「どうぞ」丁寧にご案内いただきました。
浴槽は廊下の突き当りです。整理整頓されていない脱衣所、洗濯機のある浴場、これは個人の家のお風呂場そのものです。いささか引いてしまいましたが、浴槽からは惜しげもなく湯がオーバーフローしています。
浴槽は2m×1mほど、家庭の浴槽の3倍ほどの大きさです。蛇腹パイプの湯口からは程よい硫黄臭が漂うまろやかな味わいの湯が供給されています。浴槽の中では湯の華が舞っています。掲げられた「温泉の利用状況について」の表示から、無加水、無加熱とのこと、つまり湯口の湯は源泉そのものなのです。何ともいえない完璧な湯温、これが天然からの贈り物です。素晴らしい!
貸し切りの贅沢は、側を流れる吉尾川の風流とあいまって、極上の時間を堪能させてくれました。
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吉尾温泉 高野屋旅館
葦北郡芦北町大字吉尾18
単純温泉(微アルカリ性)
40.8℃ 110リットル/分
掛け流し 無加水 無加熱
200円
2005/11/3