昭和37年の分析表が浴場に掲示されています。その歴史ある建物は昭和の時代を堪能させてくれます。午後0時半に到着し玄関前のソファアに座っているおばさんに「入れますか?」と問いかけると、「どうぞ」との返答、「男」と書かれた扉を開け中へ。
入るとすぐに番台があります。普段はここにおばさんが座っているのでしょう。窓が開け放たれた男湯の脱衣所、開放的です。
誰もいません。貸切です。脱衣所は昔ながらの数字を書いた木製のロッカアもあります。脱衣籠もあります。さっさと脱いで浴場へ。浴場と脱衣所を仕切る扉や壁は透明のガラスが施されています。防犯上は好ましいですね。
浴場の右手には、かかり湯用の桝があります。手前の丸い浴槽は温め、向かって右側の浴槽がちょうど良い温度、左の浴槽が熱めです。湯は、3つの浴槽それぞれに注がれています。湯の流れを観察すると、熱い浴槽からちょうど良い浴槽へ、そして温い浴槽へと流れています。
溢れた湯は、温い浴槽から洗い場へ流れ去っていきます。当然、掛け流しです。温い湯の浴槽から楽しむことにします。ヌルヌル感は程良くて、やわらかい印象です。洗い場には温泉が引かれています。温度調整はできませんが、適温に調整されています。
風情のある建物とタイル張りの浴槽、貸し切りの浴場でのんびり佇む贅沢を150円で楽しませていただきました。
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桜町温泉 ※解体されました(2020/1/22確認)
山鹿市字三反田968-7
単純温泉(緩和性低張温泉)
40.7℃
湧出量138.4L(毎分)無味無臭無色
内湯
150円(子供80円)
5:00~21:00
2005/3/19
■再訪 2011/4/30
何も変わっていません。
桜町温泉は時が動くのを無口ながら拒否しているようです。