奴留湯温泉

小国町中心部から九重町へ至る国道387号が旧国鉄宮原線北里駅前を通過し北里川を渡ったら左へ鋭角にそれる。狭い通りを少し進むと奴留湯温泉の表示が迎える。

入り口には組合員の札が並ぶ。札の下部には利用に当たっての留意事項などが掲示され、料金箱が備わる。右が女湯、左が男湯だ。入り口に近づいただけで硫黄の匂いが鼻腔に届く。




水色に塗られた棚に靴をしまう。脱衣所にも水色に塗られた脱衣棚、プラ籠、小さな長椅子が揃う。
浴室は右に浴槽、左に洗い場が配置されている。浴槽は2槽に分かれている。手前の浴槽が広く、壁には上り湯の札が下がる。浴槽に満たされる湯は澄み底がくっきり見える。淵からは絶えず大量の湯が洗い場の床一面に溢れ去っていく。




湯口は湯面下にある。浴槽の底には30㎝ほどの楕円形の石がランダムに敷かれ、腰を置くのにちょうどよい。過去に見られた湯の花は少なくなったような印象をもった。洗い場の床に堆積していた白い湯の花も見られなかった。泉質は少しづつ変化しているのかもしれない。

身を沈めるとその温さにハッとする。猛暑日の辛さを忘れさせてくれる温さが心地よい。ずっと身を任せていたいほどだ。肌には小さな泡が並び、体毛は大量の泡に包まれてしまう。



洗い場には4つの蛇口が用意されている。左手前2つの蛇口から源泉が出る。先2つからは水が出る。源泉を口に含んでみると、弱い苦みが口に広がる。優しい硫黄の匂いは心地よい。
この夏2度目の奴留湯温泉である。


奴留湯温泉
阿蘇郡小国町北里2284
硫黄泉
38℃
シャンプー類なし ドライヤーなし
内湯
10月~5月加温
200円(子供100円)
8:00~21:00
2016/8/27