フロントは1階にある。13時前、無人のフロントで声をかけると、ネクタイスーツ姿の若い男性が出てきた。入浴の旨を伝えると、スリッパに履き替え2階へ上がるように案内を受ける。
フロント向かいに階段があり上っていく。暖簾に従い進むと浴場に至る。扉を開けて感じるのは、四角形の脱衣所ではないことだ。浴室に入り天井を見上げると浴舎の形状が解る。脱衣所には無料鍵付きロッカーが備わる。藤の籠も重ねられている。透明の扉を開けると浴室だ。
蒸した空気が満ちている。正面に浴槽、左右に洗い場が配置されている。浴室、脱衣所とも四角形ではない。天井を見上げると八角形の湯抜きが見える。どうやら浴舎そのものが八角形で、半分が男湯の脱衣所と浴室に提供されているようだ。脱衣所で感じた形状の違和感が判明した。
浴槽は浴室の半分ほどを占める。湯口は左手壁の湯面下にある。手に取ると塩素臭がする。肌に特別な印象を与えるものはない。湯に色はほとんどないが、浴槽内のタイルや淵の周辺は茶色に変化している部分がある。湯成分のいたずらなのかもしれない。
洗い場の湯は白湯が引かれているようだ。温度を調整して使用する。窓はスリガラスのうえ開放することはできない。そのため人吉の風景を眺めることは叶わない。
脱衣所には「湯の利用状況について」という掲示がある。かけ流しと循環式の併用とある。塩素系の消毒が施されている。加水はない。
湧出地はホテル所在地内にあるようだ。
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人吉温泉 朝陽館
人吉市上青井町126
0966（22）2217 HP
ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉
54.1℃
シャンプー類あり ドライヤーあり
内湯
400円
12：00～
2015/11/21